世界遺産・アンコールワット遺跡群のなかでも、壮大な景色を見たいなら”天空の遺跡”と呼ばれる「プレアヴィヒア寺院」へ向かいましょう!
タイとの国境付近に存在する遺跡で、標高500mの断崖絶壁からカンボジア平原を絶景を眺められることで有名。
シェムリアップ市街から片道4時間、田舎道を爆走した挙げ句、4WDで強烈な山道を走行する必要があるなどアクセス難易度も最高レベルですが、訪れる価値はあります!
- プレアヴィヒア寺院のツアー情報・アクセス方法
- プレアヴィヒア寺院を回る所要時間
- 絶景を求めて!プレアヴィヒア寺院探検記
今回は、ゲストハウスのツアーを利用して「天空の遺跡・プレアヴィヒア寺院」へと足を運んできたので、アクセス・所要時間・探検記をお届けします!
プレアヴィヒア寺院のツアー情報・アクセス方法
名称 | プレアヴィヒア寺院 |
住所 | 9MRJ+J3 Kantuot |
営業時間 | 7:30〜16:30 |
入場料金 | 10$+移動費用25$ |
アクセス | シェムリアップ市街から片道4時間 |
プレアヴィヒア寺院は他のアンコール遺跡群と異なり、市街地から片道4時間超の道のりになるため「ツアー参加」が必須!
トゥクトゥクでのアクセスも困難で、車を用意する必要があるので事前予約が必要。料金は車一台につき120ドル〜150ドル前後が相場(※)となります。
自身は日本人宿の「THE CITY PREMIUM GUESTHOUSE」で同行する旅人を募り、向かいました。宿泊者以外の募集もしているので、方法としては一番手堅いかと。
[aside type=”normal”]送迎のみの場合は車一台につき120ドル前後で抑えられますが、日本語ガイドを付ける場合は予算が2倍程度に膨れることもあります。[/aside]
プレアヴィヒア寺院を回る所要時間:丸1日かかります!
往復のアクセスだけで7〜8時間は必要ですし、プレアヴィヒア寺院の観光も2〜3時間は取ったほうがいいので、所要時間は丸1日かかると想定したほうがいいかと。
早朝に出発、午前中に到着したあと遺跡を見て回り、午後から帰宅して夕方には市街に戻れる計算になります。今回は朝6時に出発し、夕方16時帰宅できました。
ツアーによってはベンメリアなど同じく遠方の遺跡を見て回るプランもありますが、滞在時間が短くなるため、じっくり回りたいなら丸1日確保するべきかと。
絶景を求めて!シェムリアップからプレアヴィヒア寺院への探検記【片道4時間】
それでは、シェムリアップ市街にある日本人宿「THE CITY PREMIUM GUESTHOUSE」より大型バンを手配し、片道4時間かけてプレアヴィヒア寺院へと向かいます!
午前6時には宿前に集合し、同行する日本人の旅人6人を乗せいざ出発!ドキドキしますね〜。
車外の景色はこんな感じ。途中、3箇所ほど村を通りつつ原野地帯を抜け、プレアヴィヒア寺院まで向かいます。完全に未知の領域ですね。
途中、通過した村の一つ。シェムリアップから100kmほど離れた位置にあるので、英語らしき説明板一つありません。この辺で降りられたら、それはそれで楽しそう。
遺跡まで向かう道は舗装されている箇所が大半だったものの、ガタガタなので揺れる揺れる!酔うことはなかったものの、何度も頭をぶつけました。(笑)
心配な人は酔い止めを飲んでおいたほうがいいし、車内で寝れると思わないほうがいいです。途中、衝撃で何度も起こされますw
宿を出発して片道3時間、想定していた時間よりも早くプレアヴィヒア寺院の麓にある駐車場に到着!ここから4WDに乗り換え、山頂へと向かいます。
車内で一人10ドルの入場料、4WDの費用25ドルを運ちゃんが集めて、受付へ。なお周辺には食事のできる施設やトイレもありました。
本来はカウンターでパスポートの提示が必須なんですが・・・運ちゃんが仲いいから?日本人だから?提示することはありませんでした。
4WDで一気にプレアヴィヒア寺院へ!途中までは普通の舗装路だったものの、遺跡へ近づくにつれ急勾配になっていき、最終的にはとんでもない道に・・・。
プレアヴィヒア寺院へと登っていく途中で見た、カンボジア平原の景色。これほど素晴らしい景観を見れるとは・・・!期待がもてますねぇ!
4WDで30分ほど山道を走行し、プレアヴィヒア寺院の入り口に到着!こちらでは観光客向けに飲み物・食事の屋台が置かれているので、今のうちに買っておきましょう。
周辺には村人が住んでいるっぽい建物も何軒かあったので、実際に山の上で生活されているんでしょうね。
入り口にあるカウンターでチケットを見せ、いざ入場!ここから100mほど坂を登っていき、第一回路・第二回路・・・と進んでいきます。
プレアヴィヒア寺院のカウンターを過ぎてすぐ、「苔が生えていて滑りまくる」坂を進んでいきます。前日は大雨が降っていたため、ところどころ川のようになっていて危険。
まず現れたのは、カンボジアの2000リエル紙幣にも印刷されていると言われる「第一塔門」。しかし!直近で何か遭ったのか!?思いっきり崩壊しています・・・。
数ヶ月前はこんな姿じゃなかったようなので、直近の大雨か何かで崩壊してしまったようです。残念すぎる・・・。
今回は訪れませんでしたが、遺跡を抜けて左手に進むとタイ国境へ向かう道へと行くことができるらしい(国境の通過は不可)
第一塔門を抜けると、第二塔門へ続く長い参道が現れます。雰囲気が壮大で、気分はさながら「ラスボスが棲む最後の城へ向かっている」よう・・・!
途中、子どもが通っていい感じの写真が撮影できそうだったので、シャッターをパシャリ。
参道には、シヴァ神の化身と言われる、男性器を模した欄干が多数設置。一部崩壊しているものもたくさんありました。
参道を置くまで進み、第二塔門へと続く長い階段を登っていきます。最後のほうはかなり急勾配で、雨が降ったあとだとかなり危険そう。
しかし!こちらの第二塔門も、なぜか思いっきり崩壊しており、崩壊しないよう簡単な支柱が添えられていました。遺跡の維持は大変だなぁ・・・。
遺跡内部の様子。長く外界にさらされ、風化している様子がたまりません。遺跡マニアとか、廃墟好きの人なら何時間でも見ていられると思います。
塔門を見上げると、アンコールワットにも見られる「邪神ナーガ」「乳海攪拌」と思われるレリーフ。ものすごく立体的で存在感がすごかったのでパシャリ。
第二塔門を抜けると、第三塔門へ続く短い参道へ。この日は朝から天気が悪く、標高が上がるにつれてどんどん霧が濃くなってきてますねぇ・・・。
参道から第二塔門を振り返る。天候が晴れていれば絶景が見れるんでしょうが、霧で視界が悪すぎて何も見えません。しかし、これはこれで雰囲気がありますねw
参道を進むと、第三塔門へと進む急な階段が現れます。意外にも観光客が多かったですが、欧米人は皆無。ほとんどは地元の方で意外に思いましたね。
再び子どもたちが通っていったので、シャッターをパシャリ。いやいや、霧がひどすぎやろ・・・。
いよいよ第三塔門の入り口へ。標高の高い位置にあるためか、より風化が進んでいるように見えます。
遺跡の内部と、残された謎のレリーフ。本来、第二塔門・第三塔門は屋根が木造だったようですが、劣化が進んで今は石材がむき出しになっているようです。
第三塔門に残された謎のクメール文字&アルファベット。多分英字は最近落書きされたものでしょうねw
第三塔門を抜け、第四塔門・第五塔門へ進んでいきます。ここまで来ると標高の問題か、天候が悪くなっているのが原因なのか、凄まじい霧が発生して大変なことに・・・。
遺跡の奥には、仏像を祀る小さい祠のようなものも。ちょうどこの辺から雨が降り出して、警備員の方が雨宿りしていました。
何があったかはわかりませんが、第五塔門の奥の建物も崩壊が進んでおり、酷い状態に・・・。これは元からなのか?最近の出来事が原因か?判別できませんでした。
遺跡の周辺は通路のようになっており、内部へ入ることができます。プレアヴィヒア寺院の有名な絶景を見るには、入って右側の遺跡を通過する必要があります。
第五塔門を抜けると、周囲には中央祠堂と言われる小さい遺跡が。こちらは小じんまりしていて可愛いですな。
そして・・・!いよいよプレアヴィヒア寺院で一番有名な絶景が見れる高台へ訪れたものの、凄まじい霧で何も見えず!なんじゃこりゃー!
この絶景を見るために来たといっても過言ではないんですが、まさかこんなあり様になっているとは。帰るに帰れないため、しばし待機することに。
遺跡の内部で雨宿りしつつ、同行者や雨宿りに来た地元の子らと小1時間ほどトークや遊んでいると、だんだんと雨が止んで絶景が見れるようになったよう!
これはチャンス!と高台へ向かいます。
ついにキタ〜!!!これがプレアヴィヒア寺院から見える絶景だー!片道4時間かけて訪れた甲斐がありました\(^o^)/
この寺院を堺に国境になっているため、見えている範囲は全部タイ側の国土となります。過去にはタイと領土問題を起こしたこともあるんだとか。
同行者は携帯にタイのSIMを挿しっぱなしにしていたようで、電波がつながったと言ってました。カンボジアのSIMは圏外になっていたので、こんな裏技もあるらしい(笑)
当たり前のように写真撮影してますが、簡単なロープがあるとはいえ滑ってしまうと終わりなので、かなりビクビクしながら撮影していました。(笑)
今回は曇りなので遠方の視界が悪いですが、晴れの日には凄まじい絶景を味わえるようです。ぜひ、次回シェムリアップに来たときはもう一度寄っていきたいなぁ。
雨季には天候を予測できないので、仕方がないですね。プレアヴィヒア寺院に訪れるときは少しでも時間に余裕を持っておくと、天候が悪くても絶景を見られるかも。
一瞬、霧が晴れた瞬間に絶景を見ようと集まる旅行者。大半がツアーで訪れた日本人でした。
絶景も見れたし、想像以上に長居してしまっているのでさっさと帰ります。帰りには遺跡が水浸しになっていて笑いましたw
おわりに
というわけで、今回はシェムリアップ市街から片道4時間かけて「プレアヴィヒア寺院」へと訪れた探検記・アクセス情報・所要時間をお届けしてみました!
他のアンコール遺跡と比べて圧倒的にアクセス難易度が高いですが、「絶対に行きたい!」と思っていたので、探検できて良かったです!
ツアーで訪れると時間・料金ともに負担が大きいですが、これほどの絶景を味わえる遺跡はなかなかないので、ぜひ余裕があれば訪れてみてください!