石川県の能登半島といえば、断崖の磯など特徴的な岩礁帯と「白米千枚田」など田舎らしい原風景が有名な半島。
日本海側に突き出た大きな半島が特徴で、小さく横に出た能登島もあってドライブで回れば全力で自然を体験できます。都市部からだとアクセスが難しいですが、その分「秘境」も残っています・・・!
今回、自転車日本一周旅行を途中で能登半島を一周してきましたので、自転車で海岸線を全て回って実際に見た「能登半島の絶景」を紹介していきたいと思います!
ぜひ、能登半島観光の参考にしていただければ嬉しいです。せっかく時計回りに自転車で回ってきたので、それぞれ訪れた順番で紹介していきたいと思います。
1.世界一長いベンチ
金沢から能登半島へと北上してゆき、海岸線を歩いていると半島の付け根周辺で「世界一長いベンチ」なる案内板を発見。
ものすごく気になったので、軽く見てみることに決定!
・・・これが世界一長いベンチか・・・!確かに、地平線の彼方まで続いていそうなほど長いですね。
思い切り人工的な設備だし、実際に近くまで訪れないと案内板以外で発見するのが難しいんですが、実際に見るとその迫力に驚きます。(嘘)
実際にギネスブックに登録され、夜間はLEDライトのイルミネーションを眺められるとのこと。ただ、あまりのシュールな光景に一人旅でも吹き出しそうになるので要注意。
世界一長居ベンチとは?
増穂浦海岸にある、全長460.9メートルのとても長いベンチ。 「日本海に沈む夕日を見てほしい」そんな地元住民の思いを受けて、1987(昭和62)年に延べ830人のボランティアの手で組み当てられ、1989(平成元)年には世界一長いベンチとしてギネスブックに掲載された。 ベンチ付近は「サンセットヒルイン増穂」と呼ばれ、夕日の名所となっている。
突然海岸沿いに現れたのでビックリしたんですが、存在自体は案外地味なものでしたね。
一応、周囲に観光客はいたもののその長さも相まって、周囲を独占できます。インパクトは全くありませんが、景色が綺麗で夕日も素敵!だそうなので、休憩がてら訪れてみるのもいいかも。
【世界一長いベンチのアクセス情報】
2.輪島市周辺の棚田
能登半島は後ほど紹介する「白米千枚田(しろよねせんまいだ)」を筆頭に、「棚田」も素敵なんです。
この場所は特に観光地というわけでもありませんが、自転車で走行中に「素敵だ!」と思って撮影した場所。能登半島を走っていると、いくらでも素敵な棚田を見つけることができます。
白米千枚田は観光地として有名ですが、実際に市場に出荷しているのは数人・・・という話を現地のおばちゃんから聞きました。実際に田植えされている光景を見たいなら、観光地から少し離れる必要があります。
能登半島は日本海側に位置するので、夕日がすごく綺麗です。素晴らしい光景!
突き抜けるような青空ですね。これが能登半島の良さの一つです。
【輪島市周辺の棚田】
※撮影場所とは異なるが、周囲に棚田が広がっている。
3.輪島朝市の街並み
輪島市といえば、日本三大朝市で有名な「輪島朝市」!
今回は早朝に訪れることができなかったので、街並みの光景だけお届けします。
ここ、輪島市は能登半島の中でも発展している場所で、街中を散策するだけで楽しいです。
輪島は「輪島塗」で有名ですよね。せっかくなので、お土産として買っていってもいいかもしれません。
周辺に無料で入れる足湯もありました。
大変綺麗に清掃されているおかげで、気持ちよく入れました。
観光客も来ますが、特に地元民に愛されているようですね。
4.白米千枚田の絶景
お次は、能登半島の中でも超有名な絶景スポット「白米千枚田」です!
幾層にも棚田が連なっていて、朝日・夕日が出る時間帯と重なるととても幻想的な空間になります。
能登半島に来たのなら、絶対立ち寄ってほしいスポットです。
白米千枚田(しろよねせんまいだ)は石川県輪島市白米町にある棚田です。
日本海に面して、小さな田が重なり海岸まで続く絶景は、日本の棚田百選、国指定文化財名勝に指定され、奥能登を代表する観光スポットとして親しまれています。
水田一面あたりの面積は約20平方メートルと狭小で約3.8ヘクタールの範囲に1004枚の典型的な棚田風景が展開し、古くより「田植えしたのが九百九十九枚あとの一枚蓑の下」「越中富山は田どころなれど能登は一枚千枚田」等の古謡が唄い継がれています。
近くの道の駅から見る、能登半島の夕日。ただただ綺麗でした。
その日は道の駅で一泊させていただきました。なんと畳付き!
翌日、アイスを奢ってもらいながら(ありがとうございます!)毎年訪れているという観光客の方や地元のおばあちゃんと話していたんですが、この「白米千枚田」は今やほとんど稲作はされておらず、観光地化されているみたいです。
そもそも能登半島自体が高齢化により人手不足に陥っており、市場に出荷しているのは数人だという話も聞きました。(2015.4月現在)
きらびやかなイメージが残る一方で、一次産業従事者が減って深刻化しているという事実もあるんですよね。その辺りも考えながら観光したいです。
5.垂水の滝
道を走っていると、突如現れた「垂水の滝」。
特になんてことない場所でしたが、滝の撮影にハマっていたために思わず立ち止まってしまいました。
突き抜ける青空、眩しい海面に組み合わさる滝もいいものですね!パワーがあります。
白米千枚田に比べるとよほど見劣りしてしまいますが、ぜひ気になったら寄ってみてください!
6.ゴジラ岩
さらに進むと、突如謎の看板が現れました。「ゴジラ岩」ってなんぞ?
確かこの写真のどこかに「ゴジラ岩」があるそうなんだけど、全くわからないですw
目をこらしてようやく発見出来るレベルでした。まぁ、話題になっているので寄ってみてもいいのではないでしょうか。(笑)
潮瀬崎と呼ばれる岩礁地帯にゴジラ岩は構えています。
まるでゴジラ。海に向かってほえているかのようです。夕陽に照らされた時間帯が狙い目の時間帯です。必見です。出典:ゴジラ岩|男鹿なび
これ、どこにあるかわかります?
他の能登半島の観光地は素敵な場所ばかりでしたが、「ゴジラ岩」に関しては取って付けた感が拭えなかった。汗(と、いいつつ絶景として紹介する)
ゴジラ岩もいいかもしれませんが、能登半島は一帯に絶景が広がっています。
観光地以外の自分だけの「絶景スポット」を探してみてもいいかもしれません!
7.見附島
こちらも、能登半島では超有名な観光スポット「見附島」。
石畳を通って島のほうまで行けるらしく、また周辺部はなぜか「カップル御用達のスポット」となっています。
カップルで来たらいいかもしれませんが、独り身の僕はちらっと観光してすぐ退散しました。(笑)
見附島という名は、弘法大師・空海(くうかい)が布教のために佐渡島からやってきた際、最初に目についた(見つけた)島であることから命名されたと地名伝承が残っています。この伝承が定かかどうかわかりませんが、「どうしてこんなところに?」と思わせるほど少し不自然に存在し、海岸へ行くとすぐ目に入ってくる迫力ある島です。
見附島って古くは弘法大師から来ているんですねー!それは知りませんでした。
8.九十九湾
続いて訪れたは、リアス式海岸の「九十九(つくも)湾」。
日本百景にも選ばれている場所で、なんとなく日本三景の「松島」にも似た雰囲気の場所でした。
船から観光できるサービスもあるので、予算のある方はぜひどうぞ!
九十九湾は大小の入り江からなるリアス式海岸で、日本百景の一つに数えられています。東西1km、南北1.5kmの小さな湾ですが、海岸線は13kmに及び、屈折が多く、入り江が九十九を数えるとして「九十九湾」の名があります。
かなりの余談になりますが、能登半島は然るべき時期にくればたくさん山菜を摘むことが出来るので、興味のある方はどうぞ!
9.能登島の夕日
「能登島の夕日」。再び観光地でもなんでもありませんが、夕日が非常に美しかったのでピックアップしました。
能登島は能登半島からぴょこっと出ている小さい島で、能登半島本体と比べると発展していないんですが、却ってそれが魅力となっている場所です。
なんでしょうね、この独特の色は。当日はこの夕日を見ながら、ご飯を自炊していただきました。そりゃ何よりも美味かったですよ。。。
10.能登島の田園風景
能登半島最後の絶景スポットは、「能登島の田園風景」。
こちらも観光スポットでもなんでもない場所でしたが、とにかく美しかったんですよ!
のどかな雰囲気が残る場所で、ほとんどの方が稲作の仕事をされていました。車もほとんど通らない静かな場所で、自分一人が自転車で、それも荷物を積載している状態で走るという不思議な状態を味わっていました。
ぜひ能登半島に来たら、能登島にも寄ってみてください。
「これ!」といった観光スポットは少ないですが、寄ってみる価値はあります。
おわりに
さて、およそ4日ほどかけて能登半島を回って撮影した絶景を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
他の観光地も同じですが、自転車で回ると観光地の周辺のスポットを回れるんですよ。それによって自分だけの秘境を見つけられるかもしれないし、観光地周囲に存在する「文脈」も味わいながら回ることができます。
能登半島のようなアップダウンの激しい場所は自転車で回るには不向きかもしれませんが、一度自転車で回ってみると案外ハマってしまいますよ。ぜひチャレンジしてみてください!
それでは。