用事で新宿周辺をフラフラしていたんですが、たまたまGoogleMAPを見ていると周辺に「釣り文化資料館」なる施設を発見!
調べてみると釣り雑誌で有名な「株式会社週刊つりニュース」東京本社内にある施設のようで、創始者が伝統的な釣具を残すために社内に作ったようでした。一般の人に釣具の価値を伝えるため、無料で開放しているらしい。
ここで見学しなければ、釣り人がすたる!というわけで、今回は東京都心周辺にある「釣り文化資料館」を実際に見学してきたのでレポート記事をお届けしたいと思います。
釣り文化資料館の概要・アクセス
釣り文化資料館は日本初の本格的な釣り博物館で、数十年〜百年前に使われていた貴重な釣具を展示しています。
今では科学技術の進歩でカーボン・グラス製のロッドが大半ですが、この博物館ではあらゆる釣種で使われていた手作りの貴重な竹竿を展示しています。敷地面積は狭いですが、歴史的な資料も豊富です。
株式会社つりニュース東京本社内にあるので、早速会社を訪れてみました。パッと一目見ると普通のオシャレな建物で、大きく博物館と記載された案内物がないので迷いやすいかも。
釣り文化資料館は平日の朝10時〜夕方17時まで開放していて、入り口で住所・名前を書くだけで無料で見学できます。受付で用を話すと、社員の方々がわざわざ博物館の鍵を開けて案内してくれました。(笑)
釣り文化資料館を実際に見学してみる
釣り文化資料館の内部はこんな感じ。面積は狭いもののところ狭しと貴重な竹竿が大量に展示されています。すごい!早速片っ端から見学していきます。
施設左手にはいきなり竹性の石鯛竿が。大半の竹竿は現在ほとんど活躍の場がありませんが、元々マニアックな石鯛釣りでは比較的使用者が多いらしいです。
竹竿といえば、個人的には真っ先にヘラブナ用の釣り竿が思いつきます。今でも現役で使用されている方が多い印象。手作りのウキも置いてありました。
所有欲が思い切り満たされそうなマブナ竿。他にも小型のタナゴ専用竿も。小物用の竿はデザインも凝っていますね。
個人的に非常に気になったのが鮎用の竹竿。竿の長さが10mを超えるため現在ではカーボン製の超軽量ロッドが主流ですが、当時は竹竿を使用していたらしい。
当然、第一に軽量性が必要で竿の調子で釣果が変わってくるため、相当熟練の技師が竿づくりをしていたようです。一体どの程度の重さがあるのか・・・。
現在では釣りそのものができなくなってしまった、東京湾の「アオギス釣り用竿」も発見。これはかなり貴重ですね!
かつては遠浅の干潟だったようで、砂浜に脚立を立てて狙うアオギス釣りが人気だったらしい。神経質な魚なのでできるだけ警戒されないよう、軽量性を重視しつつも長い竿が使用されていたんだとか。
なかには竹製なのに中通し式の竿もあり、どのような構造になっていたのか非常に気になりました・・・!
リールがない時代には、手元に手巻き用の取手が付いた竿が主流だったようです。こんな竿、今まで見たこと無い・・・。
小型のワカサギ用竿。ギミックが謎ですが、見る限り手元の部分で糸を回収する中通し式の竿のようです。
超小型のタナゴ竿。仕舞寸法は5cmほど。まさに職人芸。
リールが作られた当時の投げ竿。グラス製が一般的でない時代には、竹竿が使われていたようです。ただ何より堅牢性が求められるため、グラスロッドが主流になると同時に消えていったのだとか。
当時の投げ竿に使われている、簡易的なガイド。現在ではSiCリングを始め軽量・滑りのよいガイドが主流ですが、技術がない時代にはこのような簡易的なものが使われていたんですなぁ。
資料館には歴史のある各種書籍などが多数展示されていて、当時の釣りを取り巻く環境を知ることができます。特に過去発刊されたつりニュースは見ているだけで歴史を知ることができて、かなり面白いです。
昭和50年あたりに発行された週刊つりニュース。当時の紙面には「サオはグラス製が有利」として竹竿との比較表が載っていて、思わず吹いてしまいました。(笑)
当時はまだグラス製が流行しはじめたばかりで、竹竿orグラス製の二択だったらしい。現在の釣り状況からだと色々と考えられないことが多いですね・・・。
他にも、「これさえあれば確実に釣りができる!」という製品がないためか、釣り初心者用の解説でさえも何かしら釣具に工夫を施して狙う解説が大半でした。
仕掛けを巻いておき、手巻きよりは簡単に回収できる糸巻き仕掛け。
もう少し時代が進んで、時代ごとに発売されたリールも展示されていました。
結局、今の時代には考えられない展示ばかりで面白すぎて、面積が狭いにもかかわらず1時間半以上滞在していました。(笑)ある程度釣りを長く続けてきた人ならかなり楽しめると思います!
おわりに
というわけで、以上「東京都心にある釣り文化資料館を見学してみた」レポートをお届けしました!たまたまフラっと訪れただけでしたが、かなり楽しむことができました!
入場無料ですし、平日ならいつでも楽しめるのでぜひ見学してみてください。
それでは!
>>>釣り文化資料館の公式HP