本日(2017/4/14)より、6泊7日の小豆島88箇所徒歩巡礼の旅に出発することになりました!
小豆島遍路は四国遍路よりも気軽な旅として認知されていて、四国が総行程1200kmに対し小豆島は140km程度で回ることができます。山岳霊場も多いですが、それでもハイキング気分で行っても達成可能な距離です。
すでに四国歩き遍路は達成してしまっていますが、この時期にどうしても桜を見たいので、バックパックにテントと寝袋を詰めて出発することに。(笑)
旅の様子は、全て写真(カメラ:RX100M3)に収めて当ブログでお届けします。瀬戸内海の美しい島々に囲まれた「小豆島遍路旅行」の様子をご堪能いただければ!これから遍路をされる方も参考にもなれば幸いです。
それでは、今回は自宅出発から1日目の旅の様子をお届けします!
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いざ小豆島へ!深夜便のフェリーで出発
早速、自宅からバックパックを背負って出発。
四国遍路ではテント抜きの寝袋野宿で強行していましたが、今回は日数が少ない分荷物も少量にできたので、テントも詰めました。合計で10kmちょいぐらい。
小豆島へ渡る手段はフェリーのみで、神戸・姫路・高松のルートなどがあります。それぞれで到着港で異なり、遍路の周り方も微妙に変わってくるのでご注意。
今回は、神戸発の深夜便で向かうことに!高松経由なので通常の3時間ではなく6時間半もかかりますが、船内で仮眠できるので。
実際には、中で小豆島が舞台の映画「二十四の瞳」を見ていたので寝不足状態。(笑)いい映画に出会えてよかった。
お遍路に行くような人は大半が視聴済みなイメージがありますが、いい映画だし専用の映画村もあるので、見ていて損はなし。
いよいよ、小豆島へ上陸!ここへ訪れたのは、3年ぐらい前に自転車で旅に来て以来。懐かしい〜。
以前訪れた場所も、まるっと回れたらと思っております。小豆島の景観を思い出すと、数年に一度は訪れたくなるんですよね。
まずは納経帳集めから!小豆島総本院へ
小豆島へついて最初にやることは、お寺で御朱印をしてもらうための「納経帳」をゲットすること。
ただ、小豆島って四国と違ってお遍路グッズを売っている場所が極端に少なくて、島内に3箇所ぐらいしかないんです。しかも神戸方面から来た場合に発着する「坂手港」では売ってないので、一度バスで出かける必要があります。
なので、まずは小豆島一の都市っぽい「土庄港」へと向かうことに。島のバスってまったりしてていいわ〜。
バスで1時間ほどかけて「小豆島霊場総本院」に到着。小豆島遍路の場合、通常はここから遍路を開始することになります。
ただ、四国では最初に訪れるはずの1番札所はさっきの「池田港」にあるんです。小豆島では四国と違って1番札所から順番に回ることはなく、とりあえず近くにあるお寺から順番に回っていけ!というスタイルでいいらしい。
なんでもお寺の移転などの関係で、順番に回っていては非効率だからだとか。。ふーむ。
総本院にいたおばあちゃんに話をして、早速納経帳・納め札・おへんろ案内図を購入。
納経帳を買うとき、「普通の納経帳と、すでに八十八ヶ所の御朱印を押した納経帳があるけど、どっちがいい?」と聞かれました。利便性を重視して用意しているらしいけど、ええんかいなそれ。
総本院では、久々に般若心経を唱える。
四国でもそうだけど、小豆島は昔ながらの「へんろ道」がたくさん残っていて、GoogleMapには掲載されてないのでこういう冊子があると大変便利です。
というか、旅の最中にアナログな地図を見ているだけでもワクワクしますよね。
ひととおり用事が済んだので、バスに乗ってもとの場所に帰ります。
高台から島々の景色を堪能。山岳霊場をゆく!
最初の出発地点、坂手港に帰ってきました。この時点で時刻は午前10時。今日はゆっくりペースで進むか!
最初の札所は、港のすぐ近くにある。
ただ、たまたま通ったおっちゃんが「山にある札所は遠いから、歩いていくと40分はかかる」と教えてくれました。マジか。
少し路地を入ると、本日最初のお寺「第三番札所 観音寺」に到着!
小豆島ではお寺の他に堂・庵というものがあって、後者2つは常時人がおらず、お寺で周辺の納経を一気に行います。
この三番札所では周辺6つの札所の御朱印してくれました。ハンコを押す手間がかかるので、団体さんが来るとてんやわんやになるらしい。面白いな。
小豆島周辺の景色。いいながめ。
お経・納経を終えたら、すぐに次の札所へ向かいます。次は山の中にある「山岳霊場」なので行くだけで大変。
道中、たまたま見つけた看板らしきもの。
「時間があるとき 私は遠くの海を眺めて 誰かからの手紙が 届くのを待っている 何もしないよりはいいから」
久々の未舗装の遍路道。知らないダンジョンを探検しているみたいでワクワクします。
小豆島は四国と違って、人が少ないからか手入れもなかなかされていないので、より冒険している感があって楽しい。(笑)
1時間ほど山道を歩いて、「第三番札所 奥の院 隼山」へ到着。
四国では奥の院は「行きたい人は行けば」みたいな感じでしたが、小豆島は面積が小さいためか?大抵順路のなかに組み込まれているので、簡単に寄ることができるっぽい。
なぞの畳部屋。もしかすると、宿泊させてもらうことも可能なのかもしれない。
ここまでかなり登ってきたんですが、さらに遍路道をゆきます。最近はずっと引きこもっていたので、かなりいい運動になる!(笑)
途中にあった、「讃岐百景」に入っているという展望台。小豆島が一望できます!ただ、電線なんとかならなかったの感が半端じゃない。
次の札所、「第一番札所 洞雲山」に到着。
この場所は、その名の通り本堂が洞窟の中にあって、かなり神秘的な空間でお経を唱えることができます。はいっていくときに「おおっ・・・!」という声が思わず漏れるぐらいにはワクワクしました。
ちょうど喉が乾いていたところ、山水が滴る素敵なポイントを発見。これはいただかねば!
ということで、ちょっと本気を出して手持ちのシェラカップで水をゲット。お味は、まぁまぁ美味しかったですね。
すぐ近隣に「第二番札所 基石山」があるので、ササッと寄っていきます。この場所はどこよりも景観が美しく・・・。
こんな写真が撮影できました!高台から小豆島の街並みが一望できます。
なんか、絶妙に「君の名は」感のある写真が撮影できた気がする・・・。
山岳霊場なので納経をないんですが、たまたまお寺のお姉さんがいらっしゃって、色々と小豆島遍路に関して教えてもらいました。こういうのいいよね。
小豆島は醤(ひしお)のまち。
一通り周辺の山岳霊場を周り終えたので、下山します。早くも疲れた!そしてご飯が食べたい!
へんろみちをゆく。
平和な田舎を感じる光景。こういう場所がいたるところにあるのが、小豆島の魅力。
下山して、少し歩いたところに見えた「第7番札所 向庵」。庵なので規模もこじんまりとしています。
すぐ近くにある、「第八番札所 常光寺」。
たまたま声をかけてくれたおっちゃんによると、常光寺は「ここにしかない早咲きの桜」で有名で、毎年桜の時期になると各メディアがこぞって取り上げるほど人気らしい。
それがこの桜。本来はソメイヨシノと品種は同じそうなんですが、微妙にピンクがかっていて、2月下旬には咲き始めるそうです。
他の該当する品種がないので、「ジョウコウジザクラ」というオリジナルな名前が付けられています。これは遍路に来たらぜひ見ておきたいところ。
こちらも近くある「第九番札所 庚申堂」。一通り、周辺の札所を回ることができた。
小豆島は、醤(ひしお)のまち。
四百年も前から醤油づくりが行われて、遍路道沿いにも醤油製造施設があります。
ちょうど通りかかると、もろみの美味しそうな匂いがしてお腹がすきます。そういえば、お昼に何も食べていない・・・。
次の札所へ行こうと思っていたところ、「マルキン醤油記念館」という場所を発見。
しかも本日は無料開放しているとのことで、これは入るしかない!と入場。あんまり時間に余裕がないんですけどね。
昔から行われていた、醤油の製造方法などをじっくり見ることができます。僕は以前長野県で醤油づくり体験をさせてもらったことがあるので、余計におもしろいと感じました。
▼長野県で醤油づくり体験を行ったときのようす
田舎の謎に満ちた恒例イベント「醤油しぼり」を初めてやってみた!醤油って実は透明なんだ。
こちらの施設では「もろみ絞り工場」もちらっと見学できます。写真撮影は禁止。
近くにお土産屋さんがあるんですが、思わず「しょうゆソフト」の看板が目に入る。
これは・・・!食べるしかない・・・!
300円支払っていただきました。お味は、一口目は醤油の風味が濃厚に口に広がる!
ベースはバニラなので、何口から食べると慣れて普通のアイスを食べている感じに。他にもご当地の「佃煮アイス」なるものもあるそうなので、ぜひ食べてみたいところ。
小豆島を歩いていると、ところどころで醤油関連の施設があって、通りかかるともろみのいい匂いがしてお腹がすきます。
馬すら立つ急峻な峠「馬立峠」へ
次の札所は、県道沿いのこじんまりした場所にありました。「第十番札所 西照庵」。
もう時刻は午後四時を迎えているんですが、まだまだ進みたいので「二十四の瞳映画村」のある半島へ向かいます。今回は札所巡りをするだけで、映画村は最終日に寄ろうかなと。
海沿いの美しい場所にある「第四番札所 古江庵」。
半島で札所巡りをするとなかなかの時間がかかるので、見かねた地元のおっちゃんが「どこ行くの!車乗る?」と聞いてくれたんですが、まだまだ行けそうなので歩くことに!
半島沿いを歩いていく。海が美しい。
案内に従って、こじんまりとした道をゆく。もう鯉のぼりの時期が見えてきた。
「第五番札所 堀越庵」。
絶妙に集落内に溶け込んでいる雰囲気が、個人的にはすごく好きです。
で、問題はここから。
あと1時間もしたら日が暮れ始めるんですが、次の札所は「馬立峠」と言われる急峻な峠を越えた先にあります。
距離にしては1.6km程度なので大したことないんですが、名前のインパクトが強すぎるという。(笑)ま、最悪暗くなってもいいのでまったり行きますか。
名前のとおり、かなり急な道を進んでいく。ただ四国と比べると、この道よりキツイ上り坂が10kmくらい延々と続くような道もあったので、慣れると楽ですね。
途中何度か足を休めつつ、ようやく峠越え。疲れた!
残り500m。山道は上りより下りのほうがキツく、なおかつ転倒のリスクもあるので最大限気をつけます。四国遍路では滑って、iPhoneを壊しちゃいましたからね・・・。
結局1時間近くかかって、「第六番札所 田ノ浦庵」に到着!
こちらも周辺の集落と上手く同化していて、こじんまりしているだけに逆に神秘性を感じます。端的に言うと、すごく落ち着く〜。
第二番札所で、お寺のお姉さんが
「小豆島では、集落ごとにそれぞれの札所を拝む昔ながらの文化が残っていて、遍路道はそれらの集落をつなぐ古道になっているんだよ」
ということを教えてくれたんですが、ちょっとわかる気がしました。札所の存在がすごく自然な感じ。
いよいよ日が暮れ始めたので、本日の寝床予定の場所へと向かいます。街までかなり距離があるので、これは真っ暗になるな・・・。
歩いていると、あっという間に真っ暗に。寝不足だけあって限界がきたので、立ちながら眠るという難易度の高い技を発揮して体力を回復しつつ進みました。
午後八時頃、ようやく寝床予定の「小豆島町総合運動公園」に到着!
高台に東屋と机・椅子があって、徒歩30秒の場所にトイレ、目の前は小豆島周辺の海と美しい島々という素晴らしいロケーションでテントを張って、一日が終了。
小豆島遍路終了までまだまだ美しい景色がいっぱい残っているので、楽しみです。それでは、おやすみなさい。
本日の移動ルート