
青物はときに堤防から届くギリギリの範囲を回遊することもあるため、ルアーの飛距離が釣果に直結します。堤防から200m先の位置で凄まじいナブラが発生することも・・・。
シーバス等で使うようなルアーではなく、100g超のメタルジグを投げるとなると少し特殊なキャスト方法が必要となり、同じ感覚で釣りをしていると全く飛距離が伸びません。
今回はショアジギングで多くの釣果を挙げるために重要となる、重量級メタルジグを100m以上遠投するキャスト術について解説していきます!
目次
100g超のメタルジグを投げても飛距離はそれほど伸びない
これから重量級のジグを扱うショアジギングに挑戦する人・始めた人にまず伝えたいことは、ジグの重量を増やしたところで飛距離が伸びるわけではない、ということです。
飛距離が伸びる要因は色々ありますが、特に釣りでは「ルアーにラインがつながっている」という最大の障壁により、ラインを太くする(摩擦抵抗が増える)ほど飛距離が落ちます。
実際に検証してみると、ジグ30g・PE1号とジグ100g・PE3号でそれぞれ投げると、前者のほうが飛距離が出ます。重量を増やしても、ラインも太くなると飛距離が落ちます。
さらに使用するロッドにより60g・100gのジグでは前者のほうが飛びます。最大100gまで使用できるロッドを使用していますが、100gだとロッドが曲がりすぎてパワーを生かせません。
重量を増やすほど釣り人の負担も増え、ルアーを投げ続けられなくなります。この釣りは「いかに投げ続けられるか」で釣果が決まることもあるので、致命的ですね・・・!
重量級ジグで今より確実に飛距離を伸ばすには、ロッドの適正値を知ってその重量のルアーを投げることが重要。これだけで飛距離が1〜2割伸びます。
あくまでこのテクニックはショアジギングを始めるにあたっての基本レベルの話なので、自身の経験から少しでも飛距離を伸ばすコツを解説していきます。
重量級メタルジグを遠投する場合に必要なこと
確実にメタルジグの重みを乗せてキャストする
軽量級のルアーではなく、100g超のジグを遠投する際に何より重要となるのは「確実にジグの重みを乗せて投げること」です。
軽いルアーなら竿を素早く振って遠心力で飛ばすことも可能ですが、100g超となるとそうはいきません。素早くロッドを振ってもルアーが追いつかず空振りし、飛距離が伸びません。
より遠くに飛ばすためには、確実にルアーの重みを竿に乗せて投げることが大切!。「少し竿の振りがゆっくりすぎ?ラインを離すのが遅すぎ?」ぐらいのタイミングで投げればOK。
低弾道でキャストする
釣りをしているとキャストしたあとに空高くルアーが上がり、ずいぶん時間が経ってから着水する人がいますが、重量級のジグでこれをやると全く飛距離が伸びません。
ルアーの重量が増えると、使用するラインも太くなるため風の影響を強く受けます。それも軽量のPEラインだと余計に風に押されて飛距離がでなくなります。
大抵、ショアジギングで青物が釣れるような場所は風が強く吹いています。追い風ならチャンスですが、向かい風・横風で弾道を上げると一気に失速して飛距離が落ちます。
特に風の影響で飛距離が落ちる場合、ラインを指から離すタイミングを少し遅らせてあげると上手く低弾道で飛んでいき、飛距離も伸びます。
狙って弾道を毎回落とすのは難しいですが、慣れていない人でも数回に一回は意識すれば低弾道で飛びます。
風が強い状況だとそれほど影響を受けずに飛ばせるので、テクニックの一つとして覚えておいてください。遠投できたときに限って、数シャクリ目で釣れることが多いです。
無理にペンデュラムキャストを使わない
以前、ライトショアジギングで青物釣りを楽しんでいるときに「ペンデュラムキャスト」を利用することでルアーの飛距離を大きく伸ばせることを発見し、方法論を解説する記事を書きました。
ペンデュラムキャストは、垂らしを長くとってルアーは振り子のように動かし、反動で飛距離を稼ぐ方法。通常より1〜2割ほど飛距離が伸びますが、着水点がバラバラになるデメリットも。
しかしショアジギングの場合はルアーのシルエットが大きいため、下手にルアーを振り子にして投げると空中で回転しまい、通常より飛距離が半分ほど落ちてしまう結果に・・・。
100g級のメタルジグの中でもシルエットが小さめのジグならあまり影響がなかったんですが、 細長いジグだと回転しやすく、一気に飛距離が落ちます。
普段から「撃投ジグ」というルアーを使用することが多いんですが、シルエットが長く下手に振り子をつけると飛距離が大幅に落ちたので、通常の投法を使用しています。
無理に飛距離を伸ばそうとするとかえって落ちてしまうので、確実に伸ばしたいなら一旦空中でルアーを停止させてから投げると回転せずまっすぐ飛んでいきます。
さらに飛距離を伸ばすためのアイテム解説
PEラインコーディング剤
PEラインを使用する釣りで飛距離を伸ばすためには、ラインにフッ素コーティングができるPEコーティング剤が必須です!
特にショアジギングはラインが太い分摩擦抵抗が大きいため、コーディング剤があるだけで飛距離が1〜2割伸びます。
ワンピッチジャークをしているとラインへの負荷が大きくコーディングが取れてしまうため、3時間に1回程度は吹きかけると飛距離を維持できます。
釣り用グローブ
重量級ジグを何度もキャストしていると、疲労が溜まります。ふと気を抜いているときに魚が掛かり、危うくロッドを落としそうになったことも・・・。
ショアジギングではいきなり大物が掛かることもあるので、疲労軽減も兼ねて滑り止めが付いた釣り用グローブを装着しています。これだけでもグンと楽になるのでおすすめ。
また重いジグを何度も投げていると指先が切れてしまうこともあるので、投げ釣りで使うようなフィンガーグローブをつけてもいいかもしれません。
おわりに
というわけで、以上「ショアジギングで飛距離の伸ばすコツとアイテム」について解説してみました!
ライトショアジギングは今までの延長で飛距離を伸ばせましたが、ショアジギングでは少しコツが必要だったので気づきや遠投するコツなどをまとめてみました。
慣れればペンデュラムキャストでさらに飛距離を伸ばすこともできますが、少しでも風が吹くと空中でのルアーの姿勢が変わって回転することもあります。
飛距離を伸ばせば、それだけで青物と遭遇するチャンスが増えるので参考にしてもらえれば幸いです。
▼ショアジギングで飛距離を伸ばすために重要なラインシステムの解説はこちら