日本一周などの国内長期旅行の場合、最も必要となる費用は何かというと、「食費」です。
どうしても長期の旅となると、ある程度節約していても毎日出費がかさんでいきます。逆にいうと、旅人の意思次第で予算額をコントロールできるので、食事の方法を変えれば大幅に節約が可能となります。
今回はこれから日本一周をするにあたって、「自炊」をするために必要な道具を全てまとめてみました!基本的にはキャンプグッズを揃えれば、簡単な自炊なら可能になります。
野外で自炊をするために必要な道具とは?
ここでは、日本一周しながら野外で自炊するためにどのような道具が必要となるのか?の解説からしていきます。
人によってどの程度自炊するか?は変わってきますが、だいたい下記の3種類に分かれます。
- 飯盒炊爨を中心に1から自炊する
- 軽く野菜を炒める程度の自炊
- 湯沸かし程度に使う簡易的な自炊
まず最初に言っておきますが、もし自炊を「節約」のためだけに考えているのであれば、中途半端に自炊するより既成食品を買ったほうが安上がりになります。
というのも、例えばお米を買って飯盒炊爨をするにしても、意外にお米ってコストパフォーマンスが悪いし、とにかく重量があるので移動も大変。冷凍しなければ保存も難しいので大幅なコストカットができません。
「では最初から弁当などの食品を買ったほうがいいのか?」というとそうではなくて、袋ラーメンを作るなど「完璧な自炊ではないけれど、料理の一部の行程を自分でやる」場合に最大限の節約が可能になります。
人によっては中華鍋まで持ち歩いて自炊している人もいますが、あれは節約を重視しているのではなく、旅先で料理をすることに楽しみを見出しているからできる行動なんですね。
確かに、キャンプ場などで仲間とワイワイしながら自炊するのは非常に楽しいです。一生の思い出になります。
といっても、徒歩や自転車などの人力移動の場合、移動だけで結構忙しくて自炊している暇がないので、今回は「簡易的な自炊」に限って使える道具を解説していきます。
野外で簡易的な自炊をする際に必要な道具は下記です。
- コッヘル
- ガスバーナー&コンロ
- 調理・食事に必要な小物類
一つずつ解説していきます。
コッヘル(クッカー)の選び方
コッヘルとは、主に登山用で使われる自炊用の道具。熱伝導率の高い素材が使われていて、湯沸かしから飯盒炊爨まであらゆる用途で使われています。
製品によって素材・形状が違ってくるんですが、調理器具・食器として使用でき、なかには本体で飯盒炊爨、蓋で野菜炒めをするなど色々な用途に対応するものもあります。
調理するには当然別途熱源が必要なものの、かなりコンパクトに持ち運べて軽量な製品もあるので、ぜひ一つは持ち歩くことをおすすめします!というか、日本一周の旅人は大抵1つは誰しも持ち歩いています。
素材については、簡単に説明すると「チタン・アルミ・ステンレス」の3種類があるんですが、この中で最も熱伝導率の高いアルミを使うと素早く、かつ質の高い料理が可能です。
各アウトドアメーカーから販売されているんですが、自身でも使っている「スノーピーク」のコッヘルは初心者でも簡単・素早く調理できて、なおかつ耐久性も高いのでおすすめ。
▲一応、本体だけでなく「蓋」そのものでも調理可能。
▲コッヘルが二つあると、それぞれで別の用途に使えるので便利。(下記で紹介しているものは2つセットだ)
▼スノーピークの「コッヘル」を1年間使用したレビューはこちら
▼各メーカーのコッヘルを比較した記事はこちら
ガスバーナーの選び方
続いて、熱源である「ガスバーナー」の選び方について。
燃料の種類によってバーナーの形状も変わってくるんですが、「ガス缶」で販売されているものと「ホワイトガソリン」の2種類があります。
世界一周など長期・かつ僻地へも訪れる場合、入手が容易なホワイトガソリンを使うのが一般的。ただ日本の場合は大抵の店舗でガス缶が売っていて、こちらのほうが手軽かつ一般的です。
▲最終的にアウトドア専用のボンベを購入。火力が高くコンパクトに持ち運べる。
で、このガス缶にも2種類ありまして・・・。「アウトドア用」と「ガセットボンベ用」があります。
前者は主に登山など過酷な環境で使用されるもので、出力が高くあっという間にお湯を沸かすことができ、なおかつ標高の高い場所でも気化せず使用可能。
後者は一般家庭でも馴染みのあるカセットボンベに使用されるガスで、とにかく安くてどこでも手に入るのが特徴です。そこらへんのスーパーはもちろん、コンビニにも売ってます。
日本一周では、どこでも手に入る「ガス缶」タイプの「カセットガス」を使うのが定番となっていて、バーナーもそれに対応したものを使います。
旅人の間で定番となっているのが「イワタニ ガスバーナー」。家庭用のガスボンベを使えて、そこそこコンパクトで4千円程度で購入可能なんです!
ほとんどの旅人がこの製品を使っています。登山、また極力軽量な装備が必要など特別な用途がない限り、この製品一択になっていますね!
▼イワタニの「ガスバーナー」を1年間使用したレビューはこちら
調理・食事に必要な小物類
コッヘル・ガスバーナーがあれば最低限の自炊は可能になります。
ただ、その他食材を切ったりとか、そもそも食事をするために必要な道具がいくつかあるので紹介していきます。
ナイフ
買った食材を切ったり、魚を捌く・山菜を切り分ける用途で使用している「モーラナイフ」。
この製品は安価ながら非常に切れ味がよく、また切れ味が落ちても研ぐと元に戻るという理由で非常に人気で、ショップでの人気も高いです。
旅では五徳に付いているナイフが定番となっていますが、刃渡りが小さく釣った魚を捌く際に苦労しそうだったので、ある程度ちゃんとしたナイフを購入しました。
ステンレス製なので錆びにくく、国内で自炊する程度なら全く問題なく使用できるのでおすすめです。
▼モーラナイフを実際に使用したレビュー記事はこちら
スプーン&フォーク
食事には必須のスプーン&フォーク。以前はダイソーのステンレス箸を使用していたんですが、片方を紛失してしまったのでこちらの製品を購入。
ただのスプーン&フォークとしては高価ですが、それだけしっかり作り込まれています。同じような製品がダイソーにも売っていますが、全然作りが違います。
さすがメイドインジャパンだけあって、バリ取りが完璧に行われていて、収納も全く問題なく行えます。
毎日使うものなので、良いものを選択したいという動機で購入しましたが非常に満足しています。専用のホルダーが付いているので、常に持ち歩いていつでも使えるようにしています。
コップorシェラカップ
現地でお湯を沸かして、コーヒーなどの飲み物を入れる際に使うコップ。
チタン製で非常に軽量、保温性は極端に低いものの、温度が覚めれば直接火にかけることができるという優れもの。すぐにコーヒーを飲みたいときに使用しています。
あくまでコップなので、それほど高性能なものを買う必要はありません。100均で売っているものでも使えますが、スプーン&フォークと同じ理由でこちらを購入。
普通のコップではなくて、「シェラカップ」というアウトドアらしい容器もあります。
こちらは底が浅くて、冷めやすいかわりに飲みやすく、なにより「アウトドア感」最大限楽しめるので、最近ではもっぱらシェラカップを使っています。(笑)
自分が「いい!」と思った製品を使っているだけで、毎日の幸福度が上がるのでおすすめですよ〜。
その他:自炊で使っていたけど手放した道具
最後に、参考までに以前は自炊で使っていたけど、手放した道具も紹介しておきますね。
フライパン
当初はコッヘルの蓋だけで野菜炒めを作っていたんですが、どうしても面積が小さいためには上手く炒められず、なおかつテフロン加工もされていないため焦げ付いてしまっていたんですよね。
アウトドア専用のコンパクトなフライパンも販売されていますが、いかんせん価格が高い。「それなら、思い切ってホームセンターに売ってあるような小さいものを買うのもありでは?」と思って購入。
最初はもやし炒めなど非常に役立っていましたが、無駄にかさばることと耐久性が低く取手が取れてしまったので、破棄。次に持っていくならアウトドア専用のものを持っていきます。(笑)
ステンレスの100均箸
先ほども書きましたが、当初旅にはスプーン&フォークではなく「ステンレスのお箸」を持っていってました。
木の箸だとあっという間に折れてしまうんですが、ステンレスだと耐久性が高く錆びないので非常に便利で、数ヶ月は問題なく使っていました。
唯一の問題としては、お箸なので「紛失しやすいこと」。日本一周となるとどうしても荷物が多くなるので、紛失してしまうことが多く2回ほど買い増ししましたが、不毛なため使用をやめました。(笑)
基本的にはすごく便利だし、安くて(紛失しない限りは)長く使えるので便利だったんですが・・・。残念ですね。
おわりに
というわけで以上、「日本一周中に使用する自炊道具の選び方とおすすめ製品」を紹介してみました。
今回はあくまで簡易的に自炊に使える製品を中心に紹介しました。本格的に調理したい方は他のサイトを参考にしてもらえればと思いますが、大抵はここにある道具を揃えれば問題ないはずです。
全部買い揃えてもそれほど予算を必要としないので、節約以外にも「アウトドアで自炊してみたい!」と興味のある人もチャレンジしてみると、非常にいい経験になりますよ!
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