自転車に長期間乗り続けると、気になってくるのが自転車の「メンテナンス」。
普段から通勤・通学で3年間マウンテンバイク(MTB)を利用したうえに、10000kmの自転車日本一周の旅に利用したので、消耗系の部品が大変なことになっていそうです・・・!
そこで、普段から愛用しているマウンテンバイクを初心者が一部分解し、手順を調べながらメンテナンスしてみたいと思います!
MTBのメンテナンス必要箇所について
今回は、こちらの「GIANT ROCK 29er」という4万程度の自転車をメンテナンスをしていきたいと思います。
マウンテンバイクはロードバイクやクロスバイクと異なり、衝撃を吸収する「サスペンション」が付いています。
本来なら全部のパーツをオーバーホールしたいんですが、部品が複雑でバラすのが大変。
初心者でも簡単に分解でき、効果も現れやすい「チェーン・スプロケット・ギアクランク」のメンテナンスをしていきます!
まずはマウンテンバイクの各部名称から見ていきましょう。
出典:http://www.bex-isoya.com/?page_id=897
こちらは初心者向けに簡単にまとめてある各部名称なので、詳しいパーツの説明は省かれています。
今回は、マウンテンバイクのパーツの中でも下記の部分を分解&メンテナンスしていきます。
- チェーン
- リアディレイラー
- フロントディレイラー
- スプロケット
- ギアクランク
図と見比べてながら見てもらうとわかるんですが、どのパーツもチェーンに何かしらの形で直接干渉しています。
全体を分解するのは難しいものの、リストで挙げたパーツは駆動系のチェーンと繋がっているため、メンテナンスの効果が現れやすいです。
そもそも普段から酷使して劣化しやすい箇所でもあるので、日常的なメンテナンスが必要。まずはこれらのパーツから分解するのが個人的にはおすすめですね。
では、具体的なパーツごとの説明をしていきます。
チェーン
自転車乗りなら誰もが知っている「チェーン」。一番汚れが付着してしまう箇所ですね。
自転車に乗っていると、どうしても道路上から跳ねた砂や汚れを巻き込んで、すぐに汚れていってしまいます。あんまり放っておくとペダルが極端に重くなってきます。
また、状態が酷いからといって潤滑油をつけすぎると、かえって汚れが付着する原因となり余計に悪化します。ほどほどにしておくのが大切。
スプロケット
後輪ギアの歯車となっている「スプロケット」。部品交換して2000km走ってない程度ですが、もう汚れ始めています。
どうしても、チェーンに付着した泥なんかを巻き込んで汚れていってしまうんですよね。ここは放っておくと変速性能に大きく関わってくるので、汚れが目立ったらメンテナンスしたほうがいいですね。
リア・フロントディレイラー
手前の銀色のパーツが、フロント側(アウター側)の変速を担う「フロントディレイラー」。
そして、2枚目写真手前に見えるのが後輪の変速を担う「リアディレイラー」。「Shimano Acera」と書いてある部品です。
チェーンの長さ調整を行う「テンションプーリー」「ガイドプーリー」(車輪みたいなやつ)はチェーンに直結しているので、同様に汚れが付着します。
またプーリー自体が削れているようで、よく見ると黒い塊みたいな汚れも付着しています。
この部品も汚れを放っておくと、変速やチェーンの回転に影響するので、綺麗に清掃していきます。
ギアクランク
「ギアクランク」は前輪側ギアの歯車部品と、ペダル装着部を兼ねたパーツになっています。アウター側のギアを切り替える際に使われるパーツです。
こちらもスプロケット同様、歯車の溝部分に泥等の汚れが溜まってしまうことが多いので清掃してあげなくてはなりません。
マウンテンバイクの駆動系メンテナンス
まずはチェーンのメンテナンスから!
というわけで、早速メンテナンス作業に入っていきます。まずは汚れのひどい「チェーン」のメンテナンスをします。
取り付けたままの状態で清掃してもいいんですが、一旦外したほうが清掃しやすいので、チェーンをバラします。
本来なら「チェーンカッター」で切る必要があるんですが、今回買ったチェーンは簡単に取りはずしの出来る「チェーンコネクター」がついていたので、そのまま外します。
汚れたチェーンを無事取り外すことが出来ました。チェーンコネクター付きの場合、部品が小さいので無くさないよう気をつけておきます。
凄まじい汚れ。特にマウンテンバイクの場合は未舗装路で走ると、すぐに泥を巻き込んで汚れてしまいます。
軽くタオルで汚れを拭きとっても、油が付着しているので取れないんですよね。そこで!
呉工業の「チェーンクリーナー」を使用して、油汚れを一気に落としていきます。
チェーン清掃専用のもので、強力に汚れを落としてくれます。
大体吹き付ければどんな汚れでも落ちてしまうので、チェーン以外の箇所にも吹き付けて清掃可能です。
「チェーンクリーナー」を吹き付けたあと、さらにブラシで磨いてある程度綺麗になりました!
かなり頑固な汚れだったんですが、強力なクリーナーのおかげでなんとか綺麗に。これだけでも、かなり走破性能が向上します!
クリーナーで油汚れを強烈に落としたら、同じく呉工業の「スーパーチェーンルブ」という粘性の高いスプレーを使って潤滑性を向上させます。
これで、さらにスムーズにチェーンが動くようになりました。自転車のメンテナンスには、サビ防止の556しかり呉工業の製品を買っておけばOK。
スプロケットの洗浄
続いて、後輪部分のギア変更を担う「スプロケット」のメンテナンスに入ります。
こちらもバラさずに清掃出来るんですが、分解してしまったほうが隅まで汚れを落とせるので、分解することにします。
スプロケットを自転車から取り外すには、一度タイヤを外します。
次に専用の「スプロケット外し」を使って、取り外していきます。
慣れれば簡単に外せますが、最初はコツが分かるまで少し手こずりますので、ご注意を。
先ほどの、汚れていたスプロケットに「チェーンクリーナー」を吹き付けつつ、さらにブラシで磨いて泥を落としていきます。
作業中の写真を撮り忘れたんですが、かなり綺麗に清掃することができました!
スプロケットって表面は簡単に清掃出来るんですが、ギアとギアの間の溝に泥が溜まっちゃうんですよね。なので、隙間を重点的にブラシで磨き、汚れを落としました。
スプロケットに異物が挟まっていると、ギアやチェーン自体を消耗する原因になってしまうので、しっかりと細かいところまで汚れを落としておくといいです。
清掃出来たら、もう一度スプロケット外しを使ってタイヤに取り付けて完成!
リアディレイラーの清掃
同じく後輪の変速を担う、リアディレイラーの清掃を行います。
歯車状の「テンションプーリー」「ガイドプーリー」にはチェーンから来た汚れやプーリー自体が削れて生まれた黒いカスがこびりついていて、これも変速性能に影響するのでちゃんと取り除きます。
チェーンクリーナーを吹き付けただけでは落ちなかったんですが、ブラシでこそげ落とすと綺麗に取れました。
写真では見えづらいですが、無事に汚れ落としが完了!
ちなみに細かいところの汚れは、使い古した歯磨きでも落とすことができます。こういう時のために、自転車乗りは捨てずに歯磨きを取っておきましょう!
ギアクランク・フロントディレイラーの清掃
最後に、前輪部分の「ギアクランク」と「フロントディレイラー」の清掃をしていきます。
ギアクランクも直接チェーンと接して汚れやすい部品ですが、こちらは分解するのが面倒なため上から直接清掃してしまいます。ギアにクリーナーを吹き付けて、ブラシで磨けばOK!
最後に、同じく前輪部のギア変更を担うフロントディレイラーの清掃もしておきます。
リアディレイラーと比べてさほど汚れないんですが、念のためクリーナーとブラシで清掃します。
チェーンと接する部分(銀ピカの部分)よりも、ディレイラーの根本にある可動部分(実際に手で動かせばわかる)を重点的に清掃したほうが、よりスムーズに変速をこなせますよ。
とりあえず、これで駆動系のメンテナンスは終わりです!
MTBのメンテナンス、無事終了!
というわけで、以上「マウンテンバイクのメンテナンス」の手順紹介でした!
その他にもメンテナンスすべき箇所はたくさんあるんですが、それらは別記事で紹介していくことにしましょう。
難しいメンテナンスにチャレンジしてみるのもいいですが、まず今回紹介した駆動系(チェーン周辺)からチャレンジしてみることをオススメします。
最後に、メンテナンス後の自転車の写真を載せておきます。
特にスプロケットとチェーンの変化がわかりやすいですね!当初、黒い塊と化していた状態と比べて銀色に輝いています。素晴らしいですね。
2000km弱走るとこれほど汚れますし、特にMTBで未舗装路を走る場合は予想以上に汚れることになると思うので、早めのメンテナンスをオススメします。
定期的に、かつ早めにメンテナンスしておくだけで、かなり寿命も伸びますしね。
自転車メンテナンスにオススメのグッズ
このあたりの道具を購入しておけば、おおよそMTBメンテナンスに必要な道具が手に入るのでおすすめ。
他にもマウンテンバイクのパーツごとの修理手順と方法を解説した記事を作ってあるので、ぜひ見ていただけると嬉しいです!
【マウンテンバイクのパーツごとのメンテナンス記事】