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【熊野古道】熊野川舟下りと熊野本宮大社・熊野速玉大社へ参拝!【3日目・熊野本宮大社〜熊野速玉大社】

 

2日前から始めた熊野古道・中辺路巡礼ですが、無事に昨日熊野本宮大社周辺へ到着することに成功!ここまで来れば、あとは熊野三山を回るだけ。

本日はあいにく雨模様だったので派手な行動はせず、朝から熊野本宮大社・大斎原への参拝後、午後からゆっくり昔ながらの「熊野川舟下り」で新宮方面へ向かうことに!

最後は熊野速玉大社へ参拝しつつ、新宮市周辺で野宿して明日の熊野那智大社への参拝に備えます。本日も頑張っていきましょー!

 

▼熊野古道・中辺路巡礼2日目の旅日記はこちら

【熊野古道】険しい古道を進み、30km先の熊野本宮大社を目指す!【2日目・大阪本王子〜熊野本宮大社】

 

朝から全国3000社の熊野神社総本社の「熊野本宮大社」へ参拝を行う

 

おはようございます!昨日は熊野川の河川敷にテントを張って一日を過ごしました。天気予報とは違って夜中から雨が降り出してしまい、テントがビショビショで困った。

しかも昨日はほとんど食わずの状態で30kmの登山道を歩いていたため、出発前から引いていた風邪をぶり返してしまい、なかなか寝付けず起きたら午前9時を過ぎていました。^^;

今日は元々雨予報で、午後から動き出せば十分次の予定に間に合うので、ゆっくりテントを片付けつつ近くの「熊野本宮大社」へお参りすることに。

 

 

じゃじゃん!こちらが、かつて皇后から貴族、そして「蟻の熊野詣」と呼ばれるほど庶民が押し寄せて参拝を行った「熊野本宮大社」の境内になります。

平日にも関わらず朝から参拝客が思っている以上に多く、観光バスの出入りも活発なようでした。伊勢神宮まで・・・とは行かなくとも、本宮の人気は未だ健在のようですな。

全国に3000社ある熊野神社の総本宮にあたり、もともとは熊野川の中洲に存在していたようですが、明治22年の大水害により甚大な被害を受けこちらの高台へ移設したそうです。

 

 

熊野本宮大社への参拝には順番があり、まずは参道の中腹にある「祓戸大神」にお参りします。そういえば、本宮の近くに同じような名前の「祓殿王子」を見かけましたね。

 

 

伊勢神宮などと比べると小ぶりですが、風格漂う楼門。右手にはお守りなど色々なアイテムを購入できる売店があります。

 

 

こちらが熊野本宮大社の御本殿。4つの神が祀られていて、指定された順番で参拝をしていきます。風格が漂っておりますなぁ。

 

 

御本殿の手前には、祭礼などを行う「拝殿」も。ちょうど数日後に本宮大社で行われる最も大きなお祭りの「熊野本宮大社例大祭」が開催されるので、関係者が準備を行っていました。

 

かつての熊野本宮大社旧社地の「大斎原」

 

熊野本宮大社への参拝が終わったので、参道を再び下って今度はかつての熊野本宮大社旧社地である「大斎原」へ!最近建造された日本一の大鳥居が最大の目印です。

昔は熊野川・音無川・岩田川の3つの川に囲まれていて、約1万1千坪の敷地に合計5棟12社の本殿が軒を連ねていたようですが、明治22年の大洪水でほとんどの建物が流されてしまいました。

 

 

下から見るとこの迫力!

 

 

大斎原は旧社地でかつて建造物があった場所は更地になってしまっていましたが、個人的にはこちらのほうがなんとなく雰囲気を感じましたね〜。

こちらも近く開催される熊野本宮大社例大祭のため、音響設備などのセッティングをスタッフの方が行っていました。なお内部の撮影は微妙とのことなので、この辺で控えておきます。

 

 

近くの河川敷に登って大鳥居を眺める。周囲が田園地帯に囲まれていて、ちょうど背後は熊野川が流れているのでぼーっと過ごしているだけでも気持ちいい!雨でなければ昼寝をしていましたね。(笑)

本日は午後から熊野川の「舟下り」をする予定があり、そろそろお昼頃になっていたので軽くお昼を済ませたあと、バスに乗って船着き場まで移動することに。

 

 

熊野古道を歩いていて、ゼンマイやわらびといった山菜を見るたびに「山菜そばを食べてぇ・・・!」と悶々としていたので、近くでいただける「三軒茶屋」へ!

隣にある丸っこいのは、この辺では名物の「めはり寿司」。高菜の浅漬けの葉でごはんを包んでいて、なかには山菜らしきものも入っていました。上手いし山菜そばと合う・・・!

ぶり返した風邪に苦しみつつも、美味しいのであっという間に平らげてしまいました。次回来たときは必ず山菜そばとめはり寿司を注文しよう。

 

昔ながらの「熊野川の舟下り」で新宮市まで1時間半の船旅を楽しむ!

 

ご飯を食べたあと、熊野川の舟下りが体験できる「道の駅瀞峡街道 熊野川」へバスに乗車して移動します!徒歩でも移動できますが、熊野本宮大社から距離があるのでバス移動が適切かと。

かつて熊野詣をしていた人たちは、中辺路経由で熊野本宮大社を参拝したあと近くの熊野川から木船に乗って新宮まで移動し、熊野速玉大社へ向かったようです。

今では道路が整備されていますが、昔は新宮までまともな道がなかったよう。健脚の人間は崖を通って向かう人もいたようですが、途中で命を絶ってしまう人もいたんだとか。

 

 

道の駅の専用受付場で料金の3,900円を支払い、いざ熊野川へ!前日の17時までに予約が必要で、3人以上のお客さんが集まったら出船してくれるようです。

「一体どの程度の人が熊野川舟下りを体験しているのか?」と最初は不安に感じていたんですが、基本的には毎日運行して予約が取れない日も多いので、特に心配は必要ありませんでした。

午前・午後と2つの便があったんですが、午前に関しては数日先まで予約が埋まっていましたね。

木船自体は非常に小さいものの、大きいバックパックを持っている場合は別で走行する車に積んで到着地の熊野速玉大社まで送ってくれるので安心してOK。実際、乗船客の大半が大きいバッグを背負っていました。

 

 

こちらが乗船する舟と船頭さん。手漕ぎだと新宮まで4時間かかってしまうので、エンジンを利用しているとのこと。

 

 

いざ舟に乗り込み、いざ出発!舟は案内側・船頭さんを含めて10人乗りのようですが、いっぱいいっぱいになってました。前日の16時頃に予約したので、間に合ってよかった・・・。

 

 

熊野川周辺にある滝や、特徴的な岩などスポットを案内さんが紹介しつつ下っていきます。英語での解説もあるので、海外から来た人も安心!

 

 

熊野川で最も深いと言われている区間。30mほどの深さがあるようで、高台から飛び降りても大丈夫らしい。こんな場所で落ちたら間違いなく沈んでしまうな・・・。

 

 

熊野川沿いにある小さな小川へも侵入。熊野川と小川で水の透明度が全然違い、キレイなグラデーションになっていました。これは驚き!

ちなみに、この辺りから本格的に寒くなってきてガクガクと震えながら舟旅を楽しんでいましたw あまり何も考えずに乗船したんですが、ダウンぐらい着てこればよかった。

 

 

熊野川舟下りもいよいよ後半、というところで小さな小島が現れた!こちらはなんと熊野速玉大社の飛び地の「御船島(みふねじま)」で、例大祭では早舟の競争が行われるらしい。

例大祭では合計で3周回って早さを競うようですが、舟下りでは2周回って早舟競争を少し体験させてもらいました。突然スピードを出すから、一気に体が冷えてしまったけど・・・。

 

 

熊野川舟下りもいよいよ終盤。前方の赤い橋は和歌山県新宮市と三重県南牟婁郡紀宝町をつなぐ特徴的な橋。日本一周をしているときは何度も通ったので、ちょっと感動しましたねー。

この橋を越えるといよいよ海が見えるほど下流に位置します。たぶんこのあたりからすでに海水混じりの汽水域になっているんじゃないかな?

 

 

熊野川舟下りを1時間半ほど楽しんで、いよいよ新宮市の河川敷へと到着!ちょうど出発時にバッグを乗せてくれた車が控えていました。

 

 

乗船客全員を降ろし、新宮市に上陸!やったー!ここから熊野速玉大社まですぐですが、車に乗せて目の前まで運んでくれました。

 

職業・身分・信仰の有無を問わず加護する「新宮速玉大社」へ参拝

 

送迎車を下車し、ついに熊野三山の一つである「熊野速玉大社」へと訪れることができました!1年前に通ったときからずっと来たかった場所なので、内心めちゃくちゃ嬉しい。

他の大社とは違って新宮市中心部から近い平坦地に社殿を構えていますが、これは職業・身分・善悪を分け隔てなく受け入れて人生蘇りのチャンスを与える速玉大社の信仰心から来ているらしい。

速玉大社より南にある神倉山に降った熊野三所権現を祀ったのが始まりで、神倉山の「元宮」に対して「新宮」と称したと言われていて、それがそのまま市の名前になってしまったようです。

 

 

朱の丹塗りが美しい神門・拝殿ですが、現在の建造物は比較的歴史が浅く昭和23年(1953年)に作られたのも関係しているらしい。

山奥ではなく、街中にあるのも劣化状況に関わっているのかな?歴史が浅いとはいえ、建造物の美しさやその信念は熊野三山のなかでも一番好きかもしれないなぁ・・・。

 

 

こちらが御本殿。小ぶりとはいえ、相変わらず眩しく朱色が輝いております。ちょうど全身真っ赤の装備で来ているので、マッチするかも。(笑)

 

 

熊野速玉大社への参拝も終わり、本日のミッションは終了。あとは新宮周辺で野宿地を探しつつ銭湯に入って飯を食うだけですが、せっかくなので有名な「浮島の森」を見ていくことに。

かつてこの周辺は大規模な沼地になっていて、偶然様々な植物が生えた大規模な浮島が誕生したらしい。土地開発で面積がドンドン狭くなったものの、この浮島だけ残されているようです。

今では「島が浅瀬に座礁した」ような形になっているそうですが、大雨などで水かさが増えると島も浮いてくるそう。入場料100円で入れるので、せっかくなら寄っていくべし!

 

 

浮島には100種類以上の植物が生えていて、他に淡水魚やカエルの姿も。

 

 

浮島のなかにまで桟橋がかかっているので、中までずんずん入れます。あくまで浮いているだけなので、調子に乗って足踏みするとガンガン揺れる。

 

 

営業時間ギリギリまで回って、新宮市の徘徊を開始!この辺にはもう一つの気軽に寄れる観光スポットとして、「新宮城跡」もあるので寄っていくことに。

 

 

「適当にテントを張れる場所はないかなー・・・」と思いながらも探していたんですが、たまたま東屋のある施設を発見!夜に雨が降ってくるようですが、ここならテントを張れる!

周囲に人もいなかったので、ここを野宿の拠点とすることに。まだ銭湯も食事も取ってなかったので、もう一度中心部に戻って散策します。

 

 

新宮市に唯一ある公衆浴場の「なぎの湯」に来ました!普通の銭湯ですが、こちらも日本一周中に寄ったことがあるのでもう一度来たかったんですよねー。微妙に内装が変わっていた気がする。

 

 

銭湯で久しぶりに汗を流したあとは、晩飯。昼に続いて麺類を食べたかったので、周囲では少し有名な「与太郎」というお店へ。

夫婦で営んでいるらしく、なかなか美味しいということで寄っていきます。

 

 

お腹が減っていたので、天ぷらうどんセットを注文。手打ちで作っているらしく、なかなか美味い!久々に満腹になったので、本日は新宮城跡まで戻りテントを張って終了。

明日はいよいよ那智方面まで進み、「熊野那智大社」へ参拝して熊野古道・中辺路巡礼も終了です!最後まで気を抜かず頑張っていきましょー。