59日間という長期の四国歩き遍路旅を終え、無事自宅に戻ってきました!
お遍路中は「出来るだけ荷物を軽量にする!」という目標のもと、テントは持たずに寝袋だけで、さらに野宿主体でほとんどの夜を公園や道の駅で過ごしました。
これから遍路旅へ行かれる方の中には、「野宿をするって言ったって、どこへ泊まればいいの?」と迷っている人も多いでしょう。
そこで、59日間の寝床を全てまとめて発表したいと思います!中にはめちゃめちゃ快適に過ごせる遍路小屋等の施設もあったので、ぜひ参考にしてください。
59日間の歩き遍路旅の寝床内訳は?
今回は「野宿メイン」で考えていたので、結果的にほぼ野宿をして過ごしたことになります。
ちなみに合計59日間の旅なのに合計数が55なんですが、途中各地で停滞していたために不明分が発生しております。(笑)停滞中も全て野宿をして過ごしました。
集計できる範囲で、野宿と屋内・宿の割合はこんな感じ。
- 野宿:48回
- 屋内:7回
今回は前述した通り寝袋だけを持参した旅だったので、雨と蚊対策が大変でした。
雨は公園や道の駅で東屋を探せば凌げます。ただし蚊はどうしようもないので、別途蚊よけのアイテムを用意する必要があります。
歩き旅は寝床をさほど選べず、泊まりたい場所はあったが辿りつけず仕方なく泊まったような場所も多かったです。
ただし四国には「お遍路さんをお接待する」という文化があって、各地に休憩・寝泊まり可能「遍路小屋」が設置を設置してくださっていたので、ありがたい思いをすることも多かったです。
[aside type=”normal”]遍路小屋の中には宿泊禁止の場所も多数あります。大抵小屋の入り口ないし内側に「宿泊禁止」などと書かれているので、必ずチェックすること。[/aside]
各寝床別の解説(1位〜5位)
遍路中の寝泊まりの回数だけを振り返っても意味がないので、「遍路中の野宿場所で最も利用した施設・場所」を具体的な理由とともに振り返ってみたいと思います!
1位:道の駅
今回の遍路旅で一番多かった寝床は、道の駅でした!意外だ!
遍路旅の以前に行っていた自転車日本一周の旅では、道の駅に積極的に泊まっていました。道の駅の特徴として「24時間解放されたトイレがある」ので、水の確保には困りません。
全国的には1000箇所以上も開設されている道の駅ですが、残念ながら歩き遍路では道沿いに数か所しか設置されていないこと、徒歩なので距離のコントロールが難しく寝場所を選べないことからあまり利用できてないと思ってました。
野宿環境としては、「快適性・衛生度・治安」ともにトップクラスなので、野宿に不安のある人は積極的に道の駅を利用するといいですよ。
[aside type=”normal”]道の駅は公的な野宿場所ではもちろんなく、法律上も「グレーゾーン」です。場所によっては野宿者が多すぎて被害を被っていることから「野宿禁止」の張り紙があるところも。
もしテントを張ってor寝袋を広げて野宿をする際は、可能なら営業時間内に店員さんに野宿可能かどうか訪ねること、時間に間に合わなければ閉店〜開店の間にササッと利用する程度に留めておいたほうが、後々の旅人のことを考えてもいいと思われます。[/aside]
2位:公園
今回の寝床で2番目に多かったのが、公園でした!小さい公園ならわりとどこでも設置されているので、寝床に困ったときにも良く利用してましたね。
快適な公園も多いんですが、今回遍路旅で泊まった場所は不快な場所が多かったような気がします。(笑)虫も多いですからね。
GoogleMapでも検索しやすいので、寝床に困ったらどうぞ。トイレのある場所を選ぶと、水の確保にも困らないのでおすすめです。
3位:人の家
意外にも、3番目に多かったのが人の家でした。
四国はお接待の文化が根付いているので、ありがたいことに「今夜、ウチに泊まるか?」と声を掛けていただくことが多く、断る理由もないのでお世話になっていました。
もちろん、場合によっては危険が伴うこともあるでしょう。声を掛けてもらったときは即答するのではなく、人柄を見るようにしていました。善意をいただいてる立場ですが、自分の身は自分で守らなくてはならないので。
とはいえ、僕の場合は前回の日本一周の旅でも散々人にお世話になったので、特に躊躇なく泊めさせてもらっていましたね。(笑)
せっかくの四国遍路、慣れない土地で「繋がり」ができる貴重な機会なので、積極的に甘えさせてもらえればいいんじゃないか。というのが僕の持論です。
4位:東屋
4位はただの東屋!歩き旅の場合は移動速度が遅い都合上、寝床をなかなか選べないのでトイレや水道のない東屋で泊まる機会もそこそこありました。
中には東屋のそばにトイレが設置されているケースもありましたが、稀ですね。ただし四国遍路ではお遍路さんのために設置してくれている東屋が多く、寝床としては快適でした。
近くにスーパーやコンビニがあれば、飯も買えるし水も補給できるので無問題でしたね。日暮れが近づいてきたら、「東屋」を探しながら歩くと寝床を決定しやすいですよ。
5位:善根宿
5位は同数で3つくらいあったんですが、あえて善根宿をピックアップ。
四国遍路では、お遍路さんのための「善根宿」という無料・善意で解放されている宿があって、連絡すれば宿泊させていただけます。
中には軽勤労必須の場所もありますが、それはそれで宿の方と面白い繋がりができる貴重な機会なので、時間に余裕があれば連絡してみるといいでしょう。
ただし、多くの善意宿はネット上に情報がないのと、中には「善根宿で盗難にあった!セクハラにあった!」という被害もあるので注意。
お遍路の文化を知ることのできる貴重な施設ですし、他の宿泊客の方と仲良くなるチャンスなので、できれば利用して欲しいです。
僕も善根宿を利用したことで現役の僧の方と知り合うことができ、その後2日ほど一緒に行動していました。
遍路旅の快適な寝床ランキング
最後に、四国遍路で快適に宿泊できた場所ランキングを発表します。
野宿の快適さは場所によって決まるといっても過言ではないし、四国の中にはお遍路さんのために素晴らしい専用施設を設置してくれているところもあるので、ぜひ参考にしてください。
僕は事前の情報収集をしなかったために、スルーしてしまった場所も多いので・・・(泣)
3位:宇和島「道の駅みなとオアシス うわじまきさいや広場」
快適な寝床ランキング、第3位は「道の駅みなとオアシス うわじまきさいや広場」です。(名前が長い!)
正確にはタイミングの問題でここで泊まったわけではないんですが、「ここで寝られたら確実に快適に寝られるだろう」と思ってランクインしました。
見た目は普通の道の駅なんですが、大きな東屋や足湯等があって快適に寝られそう。
道の駅に大きな屋根のある場所があって、たくさんの机・椅子があるので座りながら快適に過ごせるし、寝ることも可能です。
しかーし!ここまでなら普通の道の駅プラスα程度なんですが、一つ素晴らしい特徴があるんですよ。それは・・・。
道の駅のすぐ目の前に、コンセントから公式に充電可能な「マクドナルド宇和島店」があること!
実際に歩き遍路旅をすればわかりますが、野宿前提の旅だとまず充電可能場所がありません。各主要都市部にはありますが、少し田舎へ外れるとすぐに無くなる。
しかも、万が一設置されていたとしても、周辺に快適に寝られる寝床がないケースが多い。が、この場所では快適に充電しながら過ごしたあと、すぐに野宿することができます。素晴らしい!
住所 | 愛媛県宇和島市弁天町1丁目318−16 |
2位:善通寺近く「鉢伏ふれあい公園」
第2位は、香川県の善通寺近くにある「鉢伏ふれあい公園」です!
遍路道ルートからは少し離れてしまいますが、周辺に寝床がない中でかなり快適に寝られる場所でした。
周囲にスーパーもあり、物資調達には困りません。人も少なく、一通り生活に必要な施設が揃っていたので、この場所で2日ほど過ごして旅の疲れを癒やしていました。
公園自体が非常に広く、すぐ後ろにキャンプ場があるので手洗い場や調理場等の施設も!歩き遍路旅の足を休める場所として、利用することをおすすめします。
住所 | 香川県善通寺市 与北町2055-1 |
1位:根来寺近くの「子ども接待遍路小屋」
快適な寝床ランキング、堂々の一位は香川県の根来寺近くにある「子ども接待遍路小屋」です!
正確にはこの場所でも夜を明かしたわけではなく、昼寝だけして通過しました。が、これほど充実した設備が整っている野宿場所は他にはなかったので1位としました。
無料の遍路小屋で、名前の通り週末になると地域の小学生が接待してくれるという場所。
周辺のハーブ園が主体となって管理されていて、なんと充電設備や無料のお菓子、ハーブ茶が振る舞われていました。
中にはエアーサロンパスや使い捨て耳かき、お灸などお遍路さんに超嬉しい設備が一通り揃っていて、すぐ隣に水場やトイレも設置されています。
遍路小屋には2F部分もあって、専用の寝床スペースになっています。夏場だと蒸し暑すぎて寝られなかったですが、冬場は熱が溜まって暖かい状態に寝られるのではないかと想像します。
まさかこんな場所があるとは思っていなかったので、スルーしてしまいましたがぜひ一度宿泊してみたいですね!
何より日頃から充電に困っているお遍路さんにとって、コンセントは死ぬほどありがたいんですよね。ぜひ宿泊はせずとも、休憩で寄ってみてくださいね。
住所 | 香川県高松市中山町1474 |
おわりに
というわけで、以上遍路旅中に宿泊した場所のランキングと、快適な寝床ランキングを集計して発表しました。
歩き遍路は過酷な旅になりがちですが、お接待で快適な寝床を用意してくれている場所もあります。野宿主体であっても、ぜひ情報を参考にして快適な野宿場所を探してみてください。
少しでも参考になれば幸いです。それでは!
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「通し」で歩くのが夢(しかも低予算で)なので、とても参考になりました。
くぼたさん、コメントありがとうございます。
参考にしてくださって嬉しいです!多少辛い思いはするかもしれませんが、低予算でも十分充実したお遍路旅をすることが出来ました。ぜひチャレンジしてほしいです。