初めて「自転車旅行に出発しよう!」という時、「どの服装で行けばいいのかな?」と悩む人も多いと思います。
自転車というとサイクル専用ウェアに体を包んでいる姿を想像される方も多いかもしれませんが、競技用やロードバイクに使われるような専用のウェアを揃える必要はありません!
あれは空気抵抗を最小限にするために徹底的に無駄を省いた設計がなされていますが、自転車旅行では大きな荷物を積み込むため、どちらにしろ空気抵抗が発生します。
専用のウェアとなると値段も高価になりますし、まずは普段着の延長で服装を揃えても大丈夫です。ここでは、自転車旅行に最適な服装・ファッションについて紹介していきます。
まずは普段着で自転車旅行にスタート!
自転車旅行に出発するからといって、すぐに専用のウェアを揃える必要はありません。確かにスポーツのウェアを買えば快適にはなります。予算がある方はすぐにそうすればいいでしょう。
でも、無理に揃える必要がないのも自転車旅行の魅力です。最初は僕も普段のTシャツ+半ズボン+運動靴で出発していました。さすがに超長距離走行の日本一周等の旅行にはそれなりのものを揃える必要はありますが、短距離〜中距離程度なら普段着でOKです。
スポーツ用のウインドブレーカー、こだわりのレインウェア等を揃えるとあっという間に支出が膨らんでしまいますから、まずは普段着で出発して自転車旅行の魅力に目覚めたら、徐々に揃えるようにしましょう。
自転車旅行では普段薄着+夜防寒具が基本
自転車は冬でも走っていると段々と汗ばんできます。下りでは汗は乾燥しますが、登りで一気に汗をかくことになります。
なので、どんな季節でも自転車走行中は薄着が基本で、降車中や夜間野宿をする際に防寒具を重ね着することになります。よって、防寒具は高価なものを買わなくてもOKですが、乗車中に着る服装で快適さが全く変わってきます。
また、自転車旅行中に自分で洗濯をするならスポーツ用の速乾タイプの服装を揃える必要があります。自転車旅行をするなら、まず乗車中に着る薄着を揃えていき、徐々に防寒具まで揃えるという図式で考えていけばいいと思います。
[aside type=”normal”] 速乾タイプを購入しておけば、洗濯する際もすぐに乾いて非常に便利です。 [/aside]
自転車旅行に最適な服装・ファッションって?
ここでは、自転車旅行に最適な服装・ファッションについて紹介していきます。
短距離〜中距離程度の自転車旅行なら普段着で問題ありませんが、旅を複数回行う場合や超長距離の日本一周などでは旅の快適性に影響するので、必要な部分に関しては道具を揃えたほうがいいです。
自身の自転車日本一周した体験も交えて、必要だと思う製品を紹介していきます。
インナー上下
ジオラインM.W.ラウンドネックシャツ | ジオラインL.W.タイツ |
自転車旅行で一番大事な服装は「インナー」だと思っています。
インナーの差で暖かさや疲労度が大きく変わってくるので、特に秋〜冬場は走行距離・持久力に直接影響するんですね。なので、多少高くてもいい製品を買っておいたほうがいいです。
質の悪いインナーだと、汗こそ吸い取るもののインナー自体に汗を吸収したまま溜め込んでしまいます。その分、質のいいモンベルの「ジオライン」などはきちんと役割を果たしてくれます。
そこそこ値段が高価なので、長い日程の旅でも2着も用意すれば問題ないでしょう。少なくとも僕の場合は、半分無理やり2着で回していました。(笑)
[aside type=”normal”] 夏場はタイツは必要ないですが、シャツだけは購入しておくといいです。汗を吸収&発散してくれるので、快適度が全然違ってきます。 [/aside]
ウインドブレーカー
mont-bell ウインドブラスト パーカ | PUMA トレーニングジャケット |
自転車旅行では、自転車に乗車中は薄着でいいので防寒具は安物でいいと言いました。しかし、乗車中にも着ることになる「ウインドブレーカー」は別です。
名前の通り風を通しづらい素材で作られている製品で、不意に気温が低下したときや峠の下りで汗が冷えてしまうときにササッと着込んでおくと、体温低下を防ぐ事ができます。逆に完全に風を通さない「ダウンジャケット」だと、自転車を漕いでいる時に発汗してしまうのでダメなんですよね。
冬場の自転車走行や、北海道で特に役立ってくれました。自転車は登りだと一気に暑くなりますが、下りでは一気に気温低下するので最悪風邪を引き、寝込んでしまうことになります。(経験あり)
ショートパンツ
mont-bell ストレッチO.D.ショーツ | UNDER ARMOUR UA HIITショーツ |
自転車で着るショートパンツと言うと、いわゆる競技用の「ピチピチ」の服装を想像する方も多いのではないでしょうか。
別に競技用のものを着てもなんら問題ありませんが、自転車旅行では前述した通り空気抵抗など考えなくても道具だけで相当な抵抗になっているので、考えなくて良いです。
自転車旅行に最適なショートパンツとは、生地がパリッとしていて速乾性のナイロン製のものです。これだと快適にペダルを漕ぐことができるし、汗をかいても洗濯してもすぐに乾いてくれます。パンツはナイロン一択です。
途中で観光地やショップを回ることも多いと思うので、ピチピチの競技用のパンツだと違和感があるし、こちらのほうがラフで快適に過ごせるのでいいです。
また寒い季節でも長ズボンだとペダルを漕ぐたびに膝が擦れて違和感があるし、漕いでいると勝手に汗ばむのでショートパンツを用意しておけばOKです。
冬場だとタイツとショートパンツを組み合わせることで、暖かさと漕ぎやすさを両方実現することが出来ます。
靴下・パンツ
PEARL IZUMI 46 クールネスソックス | GUNZE COOLMAGIC ストレッチメッシュ |
自転車旅行の場合、インナー・ウインドブレーカー等の製品に比べるとあまりこだわらなくていいのが靴下・パンツです。
ぶっちゃけ、普段着でなんら問題ありません。一つアドバイスするならば、すぐに臭くなるので「消臭+速乾」タイプがいいですね。
長期間の旅なら、可能なら毎日洗濯するほうがいいです。速乾タイプならすぐに乾くので、簡単に手洗濯が出来ます。
僕だけかもしれませんが、特に靴下は放っておくとバイオテロになる危険性を孕んでいますし、耐久性が必要なので乾きにくいことが多いです。迷わず速乾タイプを選ばれることをオススメしておきます。
レインウェア
MIZUNO ベルグテックEX レインスーツ | mont-bell ハイドロブリーズ レインウェア |
普段着ではありませんが、自転車乗車中は傘をさせないので「レインウェア」が必須となります。
レインウェアは価格によって大きく性能が変わり、安物だと「透湿性」が悪く雨は弾くが服の中は蒸し風呂状態で暑すぎ、大量の汗をかいてレインウェアを着ている意味があるのかないのか良くわからない状態になります。
一方である程度性能の高いレインウェアだと、雨は弾くものの身体中の湿気や余計な汗を全て外に出してくれるので、快適に自転車走行することが出来ます。
本当なら、いわゆる「ゴアテックス」と呼ばれる非常に高性能なレインウェアがあればいいのですが、3万円以上の製品が多く高いです!とてもじゃないが買えません。
そこで僕は上記の「ミズノ ベルグテックEX」を購入したんですが、1万円代の価格でちゃんと雨を弾きながら体を快適な状態に保ってくれます。
定期的なメンテナンスは必要ですが、これがないと雨の中進めないので揃えておいたほうがいいでしょう。
【最強の雨対策】自転車旅行で大活躍する「レインウェア」の選び方と性能に優れたおすすめ製品まとめ
ダウンジャケット
mont-bell ライトアルパインジャケット | PUMA トレーニング ダウンジャケット |
自転車乗車中にダウンジャケットを着ると、大量の発汗で却って冷えてしまうだけなので、自転車旅行をしながら登山等をしない限り着用するのは夜のみとなります。
なので、他のウェアに比べると価格をケチっても大丈夫です。高価なもののほうがよりコンパクト・軽量なので、荷物の軽量化をしたいなら高価なものを買ったほうがいいですが、機能的には安物で十分です。
ただし夏場でも突然冷えることがあるので、どんな季節でも必ず携行しておいたほうがいいです。急な寒波が発生したとき、何度もダウンジャケットに命を助けてもらいました。用意だけはしておきましょう。
運動靴
MIZUNO アウトドアシューズ OD-EX02 | MIZUNO WAVE ADVENTURE BR |
自転車競技の場合だと、いわゆる「ビンディング」というペダルに靴を固定して走破性能を強化するシステムがあります。
自転車旅行にも専用のペダルと靴を用意し、ビンディングを利用している人もいますが、重い荷物を積載する自転車旅行にビンディングシステムは危険性が高いので、個人的にはオススメしません。
ビンディングを利用しないなら、どんな靴でも大丈夫です。僕は日本一周時の大半はサンダルだけで自転車を漕いでいましたので。(笑)
別の目的で上記の運動靴(OD-EX02)を購入したんですが、クッション性が高く自転車を下りて寄り道しがちな僕にはいい買い物となりました。普段から利用している運動靴があるなら、それで全く問題ないです。
サンダル
KEEN MEN NEWPORT H2 | TEVA サンダル W Hurricane |
自転車旅行で何気に重要になるのが、「サンダル」です。
自転車のペダルを漕いでいると、冬でも靴の中が非常に暑くなって耐えられなくなります!すぐに足も臭くなるし、別にサンダルでも問題ないので用意しておいたほうがいいです。
100均で売っているようなペラペラのサンダルでは、足が固定されてないので脱げてしまうことがあります。
なので自分の経験上、普段使用する運動靴よりも奮発して、サンダルにお金をかけるほうがいいです。一足買えばオールシーズンサンダルだけで快適に旅が出来ます。
[aside type=”warning”]夏場でも冬場でも、サンダル使用時は靴下を履いておくことをオススメします。でないと、汗が染み付いてとんでもなく臭くなります・・・。 [/aside]
おわりに
というわけで、以上「自転車旅行に最適な服装・ファッション」について紹介してみました。
高いものを買えば買うだけ快適になるウェア類ですが、一方で普段着でもさほど問題にならないので自転車旅行の魅力です。
超長距離走行の旅には専用のウェア類が必要になってきますが、少し旅をするくらいなら普段着でも構わないので、まず普段の格好で自転車旅行に出掛けてみて、ハマったらウェア類を徐々に揃えていけばいいと思います。
また製品によっては非常にオシャレなものもあるので、ファッションとしても捉えて揃えるといいと思います。
それでは!
▼自転車日本一周に必要な道具・予算・必要な知識を全てまとめてみました!
【保存版】自転車日本一周旅行に必要な予算・装備・持ち物とは?旅に必要な全知識
参考になります。
冬場(真冬除く)でも中に着込めばウインドブラストでもいけるんでしょうか?
たろうさん、コメントありがとうございます!
冬場でも、自転車に乗車中は暑くなるのでウインドブレーカー一本で大丈夫です!むしろ汗ばむと降車時に冷えてしまうので、「寒いな」と感じるくらいがちょうどいいかと思います。
以前冬の時期に長野県を走行していたとき、外気温が冷える夜間に走っていたときでもダウンを着込むと暑く大変な思いをしましたので。
逆に自転車乗車中でない場合は、ダウンジャケットを用意しないと凍えてしまいますので、ウインドブレーカー単体では寒いかと思います。ただしこちらもタイツ等を着込めば相当暖かくなります。
参考にしていただけましたら幸いです!
ありがとうございました!